最近、ドライミストと呼ばれる気化熱を利用して、ヒートアイランド現象の低減を図る機械を
よく雑誌等で目にします。
0.016mmの非常に細かい水滴なので、瞬時に気化してしまうそうです。
われわれが、通常使ったり口にしたりする水は、純粋な水ではなくカルシウム等の多くの
ミネラルが含まれています。
ミネラルのみならず、トリハロメタンなどの有害物質も含まれることもあります。
建物を建設する時にも沢山の水を使いますが、その中でもコンクリート生成時に基準値に
もとづいて大量の水を使用します。
その水にもカルシウムをはじめとして、多くのミネラルや不純物が含まれています。
不純物は水の分子構成を不整形なものとして、セメントや砂との混合を邪魔します。
セメントと上手く混ざり合うことができなかった水は、コンクリートのなかで小さく留まり、いずれ蒸発します。
その時残った小さな無数の気泡に毛細管現象で水が浸入したり、気泡が酸性化して鉄筋を
錆させます。
そこでコンクリート生成時の念入りな混ぜ合わせや、打設時でのバイブレーション等を適切に使用することによって、コンクリート中の余分な空気を逃がすことによって、密実なコンクリートを打設する工事会社があります。
もうひとつの方法としては、混入する水の分子構造(クラスター)を綺麗な整形なものとして
セメントと完全に混ざりこむようにすることです。
この時は水を特殊なセラミックなどに通して、クラスターの整形と不純物を取り除きます。
すでにこの方法でPC(プレキャストコンクート)を製造している会社もあります。
ふたつの方法とも、気泡の無い密実なコンクリートができあがり、究極はコンクリートに
防水工事が必要なくなります。
もちろん、水の浸入や気泡の酸性化による鉄筋の錆もなくなりますから、強度も耐用年数も
増します。
いずれにしても「水」の扱い方が重要なのです。
世界人口の約半分が水不足になる「ウォーターウォーズ」も近づきつつあります。
その用途用途に合わせた適切な水を精製して、無駄の無い利用することが今後は必要
でしょう。
水は重要です! (和久利)
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