建物を建設するにあたってまず必要な要素のひとつに地盤の調査があります。
地盤が建物の重さに耐えられるかどうかの判断をするためです。
例えば1LDK(40㎡程度)が1、2階に2世帯ずつの木造2階建の建物の重さは約80t。
人間や家具などの重さを約40tと仮定し加味すると全体の重さはおよそ120t程度となります。
日本の最高級車トヨタセンチュリー60台分。
横綱朝青龍800人分。
の重さです。
木造2階建でもこんなに重たいのです。
調査をした結果が重さに耐えられない場合は、地盤改良をしたり杭を打ったりします。
では昔の建物はどうやって軟弱地盤に対応していたのでしょうか?
例えば法隆寺の五重塔は重さが1200tもあります。
先ほどの木造2階の15倍もありますが、鉄もセメントも使用せず1400年もの間不同沈下もなく建っています。
昔の建物は重さを支えるために玉石が使用されています。
出雲大社もそうだったようです。
ちょっと一昔前まではこの玉石敷設工法が使われていましたが、さまざまな法規制や社会情勢により今では小ぶりな割栗石工法が主流となっています。
約1700年の歴史がある玉石敷設工法の特徴は、まだ厳密な理論や数値での解明はされていないようです。
解明されぬが故、現代の法整備上で自然に採れる不揃いの玉石を使用して不同沈下や
耐震に生かす事はほぼ不可能なのでしょうか。
玉石はすごい (和久利)
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